今年の夏が始まろうとした頃に
息子の強引なおねだりにより
カブトムシをつがいで購入した。
そして昨日
メスのカブトムシがその寿命を全うした。
息子は勿論お姫もカブトムシに興味津々で、
お触りこそできないが
二人でいつも虫かごの中を覗いては
楽しそうにしていた。
虫かごの掃除や土の入れ替えは
私の担当だったが、
子どもたちはゼリーやリンゴを与えたり
毎日のお世話は欠かさなかった。
今病に伏している息子が
毎日枕元に虫かごを置いて
愛情を持って大事に育てていていたカブトムシ。
朝起きるとひっくり返っていて
その活動は停止していた。
調べてみたところ
カブトムシの寿命は3ヶ月程度らしい、
その種類や環境にもよるのだろうが
わが家にきてその平均寿命を全うしてくれた。
息子もおそらくその死を理解はしていると思う。
残された片割れに
思いやりの言葉をかけていたからだ。
優しい子に育ってくれて私は嬉しく思った。
週末、病状が回復していれば
運動公園の草木も生い茂る木の根本に穴を堀り
自然に返してやろうと思う。
ここから『命あるものには別れがある』
ということをしっかり学んでいってほしい。
一匹残されたオスのカブトムシ、
虫かごの中での行動範囲が広くなった気がする。
その動きとは裏腹に、
寂しさをまぎらわすように
哀愁さえ漂っている様に見えてしまうのは
私の気のせいだろうか。